永井するみ 著「グラニテ」、川上弘美 著「光って見えるもの、あれは」

うっかり図書館で借りた小説2冊とも、
小説の舞台(家族)が母子家庭だったので
なんか。うーんかぶったわ~。と思いつつ読みました。

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永井するみ 著
グラニテ
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川上弘美 著
光って見えるもの、あれは
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★前者は母と娘、母の恋人
★後者は母と息子、とおばあちゃんと一応近くに血縁上の父親が。うっすら母の恋人も出てはくるけど。

みたいな登場人物構成です。

母と娘の方が怖い話でしたね。
でもどっちも結局は子供が母から(いったん)巣立って行く話でした。
後者は父親も出てくるからちょっと違うと言えば違うのですが~
でも川上弘美さんの本なので、ほんわか(いい意味でぼんやり?)しています。


2冊とも、最近よく読む著者の本ですわー
いつもどおりというかなんとゆーか、
永井するみさんの本は結構痛いことが書いてある。

読んでいると心臓の下あたりが痛くなるような、
するどい一言、一文がある作家さんだなーと、
再び思ったのでした。。
女目線なので、男子はこの痛い感じがピンと来るのかなーってのがちょっと知りたいです。

グラニテは母娘がけっこう対立する話でした。

このあいだ、永井さんの本は「ボランティアスピリッツ」も読んだけど
その時も一話、ひどいわーって話があって、
いや、話はひどくないんだけど、
この人ひどい事言うなーっていうエピソードがあって、
しかも説明(と言うか、実はこうだったからなんだよ。と言う説明?)や救いもない。
わたしはその「あいたたた。。」と言う思いを
引き受けなくてはいけないので、
悲しい思い出が増えてしまうようでちょっとつらい。

お話の中のこととは言え、
その辛いエピソードのまま記憶には残るので、
早く忘れたい、と言うかちょっと衝撃を穏やかにしたいなと思ったり。
だから「グラニテ」も、装丁も素敵ないい本なんですが
1回読んだら十分やわ~
って思いやした。

でも痛い思いをするので、話はどれも覚えてますね。
「年に一度のふたり」も
「ホスピタリティ」も
「グラニテ」も。
痛いけど、ちょっと甘くて、結局は自分がしっかり生きていかなきゃなって思わせられる。ような。


「光って見えるもの、あれは」も変わらず川上弘美さんな感じで。
穏やかっちゃ穏やかですが
そうですね。
男の子の気持ちが描かれているので、
わたしからはやっぱりちょっと遠くて、ひとごと~って感じでした。
あいたたた。。ってなりそうな本を読むときのフォローとして選ぶことが多い気がする著者ですわ。


2/5 読了