いとしい

いろいろと
いとしい気持ちMAXなので、
久々にいとしいを読み返してみました。

川上弘美 著 「いとしい」

これ、主人公が、読者目線なんですよね。(と、うちは思った。)


→前回のレビュー
と思ったら、前読んだ時の感想書いてなかったみたい。あらめずらしい。

前読んだ時に思ったのは、
対決のシーンが結構、つらいなーと。
あと対決の後のシーンが、意味不明


そして今回ですが、
すげー 同感だわ~ みどり子。って。
すずもとすずろうは、みどり子と同じ世界よりの人で、
紅朗は、はればれとした、暖かくて自分とは違う世界の人。
そらどっちも惹かれるわ みどり子ー
って。
で、できれば暗い方には行きたくはないよねと。

でも不思議なのは、紅朗の気持ちなんですよー
すずもとが、みどり子を激しく想うのは同じ世界の人だからって分かるんだけど、
紅朗はじゃあ違う世界の人だから、どう想ってんのかな?って。


あと、主役であるはず(っぽい人っつか)の人が傍観者っぽいポジションなので、
なんとなくそれは読んでて不満が出やすいんじゃないかなっと。
あれ?この人メインで読んじゃいかんの?みたいな。

いや、主人公メインで読むからこそ、この話のつらいところとか、
いろいろどうにもならないよね ってとことか、
それこそ

「いとしい」

て気持ちが、自分の気持ちのように感じられるんじゃないかと思います。


最後、その人とその人の描写で終わんのか!?
あれ?じゃああの人どうなったの?あれ?あの人は?
みたいな感じもあったりしつつ。

あとお姉ちゃんの存在意義がイマイチ量り切れない。もう何回か読んだらはっとするかも。


でも、うちはこの話、好きです。
すっかりじめじめした部分が減ってきた(気がする)私なので、
すずもとは遠く、読者なのできっとこの主人公に近いよな私と想いつつ
みどり子と紅朗の間をふわふわしながら。